安全な施術で産前産後を過ごすためのガイドラインとして

 

私の個人的な体験と考えと感覚を基に書いています。決して個人や手法を非難したものではありません。

 

2016年2月クローズアップ現代で下記の放送がされたようです。 

 

“肩こり解消”で思わぬ被害!?~癒やしブームの陰で何が~ 
 

自己責任の上で、いろいろな施術を受けるのは自由ですが、国家資格の有無にかかわらず、未熟な施術者によって被害がでています。 


最も怖いのは、国家資格の有無を問わず、技術には危険が伴うことを知らない施術者がいることです。

 

最近は、いろいろな民間資格の施術が商業的に広がって、誰でもお金さえ出せば、手軽に施術者やマスターになれるような風潮の中、産前産後の人達や、それに関わるお仕事が集客のターゲット層になり、未熟な施術が安易に広がろうとしています。 

 

その技術の中には、手当のようで手当とは言えない内容のものも含まれます。このまま助産師などの人達に、技術が未熟かつ歪んだ状態で普及していくと、産前産後の母子のリスクは高くなります。 安易な間違った技術による施術で、今後このような不幸な問題が増えると、社会全体の損失です。

 

整体では「産後の失敗は人生の失敗」と言われています。

 

産前産後はとても大切な時期です。だからこそ助産師さんのお仕事は、とても大切で重要だと思うのです。

 

産前産後の状態で被害がでた場合、通常よりも大きな、取り返しのつかないものになりがちです。

 

私の尊敬する野口晴哉先生は、産後の経過を悪くした場合は、再度出産するしかないと述べています。野口先生ほどの達人でも、産後の肥立ちが悪い場合は難しかったようです。
 

そこに施術者による間違った技術が加わり、大きく体の自然を歪められると、かなり危険な状態になります。こうなったら野口先生のレベル、つまり世界レベルの施術者でも難しいのです。

 

実際に私は、産後の施術による被害の難しさに対応して、野口先生がおっしゃっていた意味を少しは理解できました。
 

実際に被害に遭われたご家庭は、本当に本人も家族も、今後の不安などで困っていました。体調不良でも家事や育児(他の兄弟も含めて)をしなければならず、改善するのに時間もお金もかかります。家族は手伝いたくても、仕事や家庭の状況で必要な対応ができないこともあります。

 

良識のある人なら、このようなことは起きてほしくないと思うはずです。

とくに男性は、少しでも女性の心身のことを知って欲しいです。出産経験のある複数の人にいろいろと聞いて欲しいです。
 
多くの人、とくに男性は、調子が悪くても時間がたてば良くなると、安易に想像するかもしれませんが、産後の肥立ちが悪いと、生涯、血の道症など原因不明の諸症状で苦しんだり、命にかかわることもあります。今の医療の検査レベルでも、診断が難しいことがあります。

 

今理解されなくても、100年以内には科学などが証明してくれると確信しています。 

このまま放置すると死者が出ると真剣に悩んで、お母さんや赤ちゃんの命を守るため、自分に何ができるのかいろいろと考えた末、多くの人が認知することによって、今後同じような被害を起こさないようにする。私にできるのはそれくらいなので、被害を最小限にしたい気持ちから書かせて頂きました。
 

今後、このようなことが起きないでほしいと切に願っています。
 

 

まとめ

 

①技術はリスクの側面があり、絶対安全とは言えません。手当とは言えないものもあります。どのような作用が起きる技術なのか、どのように作用するのか、各個人で、どれくらいの作用の違いがあるのか、教える側も習う側も、精神論にかたよらず、慎重にするべきだと思います。リスクを知らずに助産師さんなどに教えている人も実際に存在します。
 
②産前産後の施術は、思慮深く熟練した技術者が行うことが理想です。いかなる者も、施術にはリスクがあると十分に心得て、安全な施術を安定してできるような技術が必須です。
 
③それでも施術を受けたい人もいると思います。自由と自己責任ですが、産前産後の人は厳重な注意が必要です。
 
④施術講師も助産師をターゲットにしないことで、不要な事故を減らせます。教える人が一番責任重大です。
 
⑤産前産後は人生の重要なイベントなので、事前にご夫婦が、どのように日常を過ごすのが良いのか勉強し、どのような病院・助産院か調べ、知名度や方針や理念も大事ですが、自分に合う施設なのか話し合うと良いでしょう。
 
⑥助産師は、人柄が良くても、施術などの技術は別です。あくまで、助産師としての技術・力量があるかどうかを見極めてほしいです。
 

人間である以上、すべての施術や医療行為に絶対安全という保証はありませんが、慎重に注意することで、ある程度はリスクを防ぐことができます。

 
お母さんと赤ちゃんの命(人生)を守りたい気持ちで、長々と書かせて頂きました。


最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

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